プチコミックで掲載中の『真綿の檻(尾崎衣良先生)』第13巻のネタバレと感想をまとめています。
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『真綿の檻』第13巻あらすじネタバレ
♦全ての元凶
前話では、全ての元凶が母だと気付いた祈里。
今思えば大学受験の時も、日向を追って東京に行こうとした時も、祖父が妨害しなければ行けていたはずです。
さらに教育実習の時も、祖父の世話が原因で母が倒れました。
今となっては祈里をこの家に縛り付ける為に、全て母が仕組んだとしか思えません。
これまで家から逃れられないのは母だと考えていた祈里ですが、実際に縛られていたのは母ではなく自分だと気付きます。
♦身勝手な母
あれから数日経ち、祈里は母の指示通り家事をこなしながら、日向が事故に遭った翌日の事を思い出していました。
あの日、母は出勤しようとした祈里を引き留め、仕事には行かなくていいと言い出します。
呆気に取られる祈里に、会社に退職すると連絡した事を伝える母。
身勝手な母に怒りをぶつける祈里でしたが、母は“日向と接触したら困るから”と悪びれる様子もありません。
いたたまれなくなった祈里は、職を失いどうやって生きていけばいいのかと質問。
母は両親がいると言いますが、二人がいなくなった後の事を尋ねると“そんな事は考える必要はない”と微笑んだのです。
♦母の狂気
教員免許は取得できず、専門知識がいらない事務職に就いた祈里。
何もかもを母に決められてきた祈里は、好きに生きてはならないのかと訴えます。
すると、もちろん自分で選んでよいと微笑む母。
しかし、祈里が選んだ道を母が気に入らなければ進む事は許されません。
母曰く、子供は世界で唯一“母親の味方”となる存在。
祈里を生んだのは自分だと訴えると、子供がいるから母は強くなれると力説します。
優しく抱きしめながら愛を伝える母に、恐怖を感じる祈里。
母は絶対に自分の事を逃がさないと悟った祈里は絶望して…？
普通は母親って子供の幸せを一番に考えると思いますが、祈里の母の場合はそうではありませんよね…。
母にとって祈里の幸せなど二の次で、“自分の欲求を満たす事”が最優先事項だと感じます。
娘が傷付く事を何とも思わない、母の非情さが恐ろしくなりました！！
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『真綿の檻』第13巻あらすじ感想
♦酷い束縛
前話では、自分をこの家に縛り付けているのは父ではなく母だと気付いた祈里。
真相を知ってしまったからには、母は自分を守ってくれる存在ではなく、ただ“縛り付けるだけの存在”だと思ってしまいますね…。
一人っ子だと特に親は子離れしにくいかとは思いますが、祈里の場合は異常だと思います。
子供には子供の人生があるのに、同情を買う事で祈里の人生を支配するなんて…。
母のあまりにも姑息なやり方に腹が立ちました！
また、認知症扱いされていた祖父も、今となっては唯一正しい事を言っていたと分かりますね。
祈里の場合は母だけでなく父も狂っていますし、日向も事故に遭った今、誰を頼ればいいのか分かりません。
家に縛り付けられていたのは母ではなく自分だったと気付くシーンがありますが、母もまた何かに縛られているように感じます。
祈里を家に縛り付けなければならない何か。
もしかすると母も同じように家から出る事も許されず、両親に支配されてきたのでしょうか。
それでも母は結婚していますし、親の気に入る男性となら結婚も許されるのかもしれません。
祈里の場合は単に母が日向を気に入らなかっただけなのか、それとも母は一生結婚も許さずに手元に置いておきたいのか…。
ここまで狂っていると母の心理が理解できませんでした！
♦身勝手な理由
また、勝手に祈里の仕事の退職まで決めていた母に絶句…。
悪びれる様子もなく、まるで当然だと言わんばかりに微笑んでいるのも恐ろしいですね！
就職先も勝手に決められ、自由に恋愛する事も許されず…。
全て母の許可を取らなければならないというところも、あまりにも身勝手です。
母の言う通り、祈里がこの世にいるのは母が生んでくれたからかもしれません。
しかし、いくら生みの親だからといって何をしても良いわけではありませんよね。
父からは虐げられ、母からは心身ともに支配され、好きに生きられないのなら何の為に生きているのかも分からなくなってしまいます。
個人的に衝撃だったのは、既婚者である都農と交際していた事を、実は母が知っていた事。
日向との交際は駄目で、都農との交際は良い理由…それがあまりにも身勝手で怒りを覚えました！
一見愛情深いように見える母ですが、ただ祈里の人生を支配して満足しているだけで、そこに愛があるとは思えません。
このままこの家にいては祈里が病んでしまいますし、なんとかして助け出してあげたいです！！
♦祈里の転機
作品の中盤では、祈里の元に佐土原がやって来ます。
祈里が仕事を辞めたと聞いた佐土原が駆けつけてくれたようですが、その報告内容に絶句…。
救いようのない展開に、祈里があまりにも可哀想になりました…。
祈里の選択次第では道が開けると思いますが、果たして祈里にそんな勇気はあるのか。
どんな選択をしたとしても、祈里を応援していきたいと思います！！
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