コミックレガリアで掲載中の『火祭り村(猪爪ケイ / enem先生)』第29話のネタバレと感想をまとめました。
【『火祭り村』前話あらすじ】
権太は乙名会でバカにしてきた風斗と、火那子の婚約者である共行を殺したいと思います。
しかし火沼から今殺すと権太に疑いが向くと言われ・・・。
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『火祭り村』29話ネタバレ
◆縁側で星空を眺めていた共行に・・・
縁側で星空を眺めていた共行に、お風呂上がりの火那子がお風呂が開いたことを伝えに来ました。
共行がもう少し後で入ることを伝えると、火那子はニコニコしながら共行の隣に腰を下ろして同じように空を見上げます。
東京では見ることができない星空を満喫している共行に、火那子は村の外に戻りたいだろうと言いました。
共行は戻りたいと素直に認め、でもそれは火那子も一緒がいいのだと伝えます。
火那子は共行に村の外に出たいか聞かれた時から、自分の気持ちをずっと考えていました。
まだ結論は出ていませんが、今 もっと外の世界を見てみたいとは思っています。
外に出てそのまま残るか、村に帰ってくるかは決めることはできていません。
火那子にとっては夫探しに参詣するまで、外の世界は村から見上げる空だけでした。
しかし参詣で出会った共行にいろいろなところに連れて行ってもらったときは、毎日が楽しかったのです。
火那子はもし外に出る機会があったら、共行と一緒に行きたいと願います。
◆玄関をたたく音・・・
すると玄関をドンドンとたたく音が聞こえてきました。
共行が対応に出た来訪者は頭巾をかぶった男たちで、抵抗しなければ怪我はさせないと言ってのど元に包丁をつきつけました。
共行を襲った男たちは参詣で嫁を連れてこられなかった者たちで、本来なら神主の許可がないと結婚は許されません。
しかしこの企てが成功すれば、女を都合してもらえるというのです。
話を聞いていた共行は火那子の助けを求める悲鳴を聞き駆けつけようとしますが、男に包丁を突き付けられていて身動きが取れませんでした。
男は抵抗するなら殺すと断言します。
夜這いが終わるまで、共行を押さえておくように命令されているというのです。
共行を押さえつけている男の背後にいた男は、火口と神服の婚姻ならば穢れ人の共行よりいいとホムラ様は理解してくれると言いました。
火那子自身も名家の妻になれば、良い暮らしができると信じているのです。
共行は口ではホムラ『様』と言いながら、欲にまみれて男たちが神主が決めた参詣は生涯に一度という決まりを捻じ曲げようとしていることに気が付きました。
◆縁側に残った火那子の前に・・・
一方 火那子は縁側で来客の対応に出た共行の声を聞いていました。
そこに庭のほうから権太が現れたのです。
庭から現れた権太は縁側から室内に侵入し、逃げる火那子を追い詰めようとしています。
権太は自分のモノを握り、鼻息を荒くしていました。
その姿をみた火那子は権太から逃げようと走り出します。
しかし権太は背後から手を伸ばして、火那子のふくよかな胸をわしづかみにしました。
火那子は悲鳴を上げて、共行に助けを求めたのです。
◆活路を見出した共行は・・・
男たちが自分の欲に溺れているところに活路を見出した共行は、残念だとつぶやきました。
男たちは共行があきらめたのかと思いましたが、そうではありません。
自分はホムラ様の声を聞いたが、男たちはホムラ様を理解していないと言います。
ホムラ様は男たちが思うよりずっと慈悲深いのだと言われ、男たちは背筋が寒くなるを感じました。
ホムラ様は参詣に失敗して子供を作れなくても見捨てるような神ではないのだから、言葉を待つべきだったと言うのです。
共行は大げさに頭を抱えてこの村の誰よりも信心深く清い存在の火那子に手を下すばかりか、ホムラ様の意思を介さず私利私欲のために動いたことを大げさに嘆いて見せました。
そしてホムラ様の意思に逆らった男たちは、生贄の儀式がなくなった今 村八分か拷問か。生き地獄を味わうことになるのが男たちの意思なのかと涙を浮かべます。
男たちは神主以外でホムラ様の声を聞いたなんて戯言だと、信じようとしません。
ところが共行は彼に聞いてみればいいと、開けっ放しになっている玄関の先を指さしました。
そこに立っていたのは神人で、男たちは神人がここにいることに驚きます。
その隙に共行は姿を消していました。
◆草むらの中から様子をうかがっていた火沼は・・・
草むらの中から様子をうかがっていた火沼は、神人が現れたのはただの偶然だと気が付いていました。
神人は巡回中に騒ぎを聞きつけて、たまたま現れたに過ぎないのです。
火沼は共行の話術に感嘆し、嘘を肉体に憑依させた『嘘憑き』だと表現しました。
そして今後間違いなく、邪魔な存在になると痛感します。
◆権太から逃げ惑う火那子は・・・
火那子は部屋の中を権太から逃げ惑っていました。
共行に助けを求めようとも、共行は男たちにとらわれています。
権太は初めてだから火那子が怖がっているだけだと勘違いし、傷つけないように可愛がってやると舌なめずりしました。
そして捕まえた火那子に覆いかぶさり、ハァハァと息を荒くしていました。
しかし男たちをだまして隙を見て抜け出してきた共行に、殴り飛ばされてしまいます。
頬の痛みに悲鳴を上げる権太に、共行は火那子に触れるなと怒鳴りつけました。
共行は火那子を抱き寄せながらはだけている胸元を隠し、火那子は自分の嫁だから誰にも渡さないと権太を睨みつけるのです。
争いを好まず周囲に合わせるようにしてきた共行が、まさか権太を殴るなんて思いもしませんでした。
火那子を抱き寄せたとき、胸が見えないように着物の袷を握っているところは本気でかっこいいと思いましたね。
今までと違った共行が見れますよ。
『火祭り村』29話感想まとめ
共行を襲った男たちは、本気で権太に女をあてがう権力があると思っているのでしょうか。
閉じられた世界で生きてきたせいで、村の人のことは無条件で信じるようになっているのかもしれませんね。
共行はいくら神服の婿予定だとしても、あくまで穢れ人。
彼らにとってはゴミくず扱いなのかもしれません。
もしかしたら村で作られている大麻のせいかもしれませんが・・・。
そして共行の嘘のつき方が、演技派すぎです。
嘆いて見せるところまでは大げさだな。と思っていたんですが、涙を浮かべたのには驚きました。
共行って実は俳優になれるんじゃないでしょうか。
村では娯楽も何もないので無理かもしれませんが、いつか火那子と外に出たときは挑戦してもいいと思いました。
それにタイミングの良さ。
真っ暗な村で遠くからきている神主に気が付くことはできなかったと思います。
これは共行の運なのか、それとも巡回にくるタイミングを知って合わせただけなのかはわかりません。
どちらにしても共行はすごいと思います。
そして その共行が権太を殴り倒しましたよ。
体重は3倍以上ありそうな巨漢を吹っ飛ばす力が、どこにあったんでしょうか。
火那子のことを思えば力が湧いてきたのかもしれませんね。
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